集客への影響を計算せずに露天風呂付き客室を導入すると、採算が合わなくなるので慎重に検討を!

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露天風呂付き客室を作るメリットとデメリット

宿泊施設で人気の設備が露天風呂付き客室です。
しかし、設置やメンテナンスに費用がかかるデメリットがあり、集客への影響を計算せずに導入すると採算が合わなくなってしまいます。
基本的には温泉を引いているかロケーションが良い場合に導入するメリットが大きくなります。

 

 

露天風呂付き客室を求める客層

露天風呂付き客室を求める客層は主に以下の3パターンです。

客室の露天風呂イメージ

 

  • ワンランク上の旅館を求める富裕層(宿泊費用にコストを惜しまない)
  • 家族連れ
  • カップル、新婚

 

露天風呂付き客室を求める客の大半は観光客です。
日常生活や仕事のことを忘れて、その日だけはノンストレスでくつろいで、疲れを取りたい思いがあります。
そんな時に、他の客のことを気にしないで利用できる露天風呂付き客室があると、大きな付加価値を感じて高い宿泊料金であっても利用してもらえます

 

ただしファミリー層をはじめ、客室に露天風呂がなくても貸し切り風呂があれば十分だと考える方も多いです。
貸し切り風呂の導入にあたって、集客性と客単価がどれだけ高くなるかを分析することが大切です。

 

主に自然に囲まれた宿泊施設で人気の設備

露天風呂は温泉だと評価が高いですが、近隣に日帰り入浴施設が豊富な温泉街の場合は宿泊施設の温泉をそこまで重視しない方もいます。
温泉の有無よりもロケーションの方が重要で、山や丘の上などで人目を気にせず大自然のパノラマを望めるような露天風呂は人気が高いです。

 

一度ホテルにチェックインしたら、そこから手軽に外出できるような場所がない自然に囲まれた宿泊施設は、客室の充実した設備が重視されます。
逆に近隣の建物が多く、壁を設置しないと問題が生じてしまうロケーションでは、宿泊客に付加価値を感じてもらいにくいです。

 

 

チェックアウト時間を遅くするのがセオリー

露天風呂付き客室は、ゆったり朝風呂を楽しみたい方の需要があり、チェックアウト時間を10時や11時の遅めに設定するのがセオリーです。
チェックアウト時間が遅く、露天風呂の清掃にも時間を取られるためアイドルタイムが短くなってしまうデメリットがあります。

 

空室率が低くなったとしても、清掃スタッフの人件費やメンテナンス費用が高額になってしまい設備導入するメリットが薄れることもあります。
一般的な客室に露天風呂をプラスアルファで付ければ単純に単価と売上・利益がアップするものではないことを覚えておきましょう。

 

従業員が少ない時間で清掃やベッドメイクなどを行う状況を作ると、不手際があってクレームや評判を落としたり、激務によって離職率が高くなる弊害が発生することもあります。
人気旅館などの定番設備になっていますが、適切なマーケティングができていないと多くのデメリットとリスクが発生します。

 

未経験から宿泊施設の経営に挑戦する場合は、温泉やロケーションが良いなど好条件が揃っていても露天風呂付き客室を作るのは慎重に検討し、作る場合でも1室のみの限定にするなど慎重な対応を取ることをおすすめします。
おおがかりな改装や建設をする場合は、コンサル会社などを利用して見解を聞いてみることもおすすめです。