温泉地の場所によってはブームや一過性のものがあり、ブームが去ってしまうと、温泉地全体の活気がなくなり、旅館が相次いで潰れてしまうケースもあります。

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温泉地に旅館を建設するときのメリットと注意点

旅館を建てる場所に温泉地を選ぶというのは、メリットも多いですが気をつけなければいけない事もあります。温泉というのは、国内では根強い人気を維持しており、夏でも冬でも集客できるという大きなメリットがあります。有名な温泉地であれば、宿泊客のほかに日帰り入浴客も浴室によっては呼び込め、温泉というアピールポイントだけでも、それなりの集客・売上が期待できます。

 

また、温泉旅行というのは、お風呂を楽しみに来ている人がほとんどなので、シャンプーや入浴剤などのアメニティがお土産用として売れたり、リピーターが多かったり、色々な相乗効果も充分に期待できます。

 

温泉に入る女性の写真

繁華街のホテルなどに比べても、温泉地の旅館は、夕食・朝食付きの1泊2食プランで宿泊する人が多く、夜も一度チェックインしたら、外出する人も少ないので、レストランや、飲み物・つまみなどの売上にもつながり、宿泊施設自体の良し悪しを宿泊者はしっかり見る事で、サービスの良し悪しが大きく評判に影響を与えます。

 

しかし、当然ながら温泉地に建てるのはメリットばかりではなく、注意しなければいけない点もたくさんあります。一番は温泉の維持費です。温泉は温度を調節したり、循環濾過したり、普通の水道水に比べて、適温に維持するのに手間とコストがかかります。
また、温泉の種類。酸性やアルカリ性などにもよりますが、温泉設備全体の腐食が避けられなかったり、手入れに手間がかかる場合もあります。

 

ランニングコストが高い分、宿泊客の入りが悪いと、赤字に陥る可能性も高く、有名温泉地の立地が良い場所でも、店をたたむ温泉は多く、旅館の値下げ競争もネット予約の普及で進んでおり、場所によって若干相場は異なりますが、素泊まり一泊3千円ほどから泊まれる旅館も多く、新築で建設した旅館ですと、なかなか価格競争で勝負するのは難しく、品質勝負になってきます。

 

また、温泉地の場所によってはブームや一過性のものがあり、宴会ブームでたくさん建設された、大宴会場付きの大型宿泊施設や、熱海など、ブームが去ってしまうと、温泉地全体の活気がなくなり、旅館が相次いで潰れてしまうケースなどもあります。